藤嶋太一
・受験の動機
私は,幼いころから建築に興味を持っており,1級建築士になることが将来の夢でした.大学に入学した時期(2019年)が,ちょうど受験制度変更になったころであり,もし大学院に進学したら,1級建築士を受験しようと考えていたので,令和5年度(大学院1年次の年)の試験を受験しました.
・学生時代に受験するメリット
勉強時間が確保できることです.社会人になってからも,就職先によっては,勉強する時間はあると思いますが,学生時代に比べるとかなり少ないと予想されます.月~金,あるいは土まで,9~17時勤務が続き,残業もある中で,勉強時間を捻出するのはとても難しいことだと思います.
・学科試験
5科目125配点(計画:20点 環境・設備20点 法規30点 構造30点 施工25点)の試験です.法規と構造で60点分あるので,この2科目で点が取れれば合格に大きく近づきます.ただ,足切り(各科目の配点の過半点を超える必要がある)には注意です.
学科試験は独学でも合格できると思いますが,資格学校に通うことを勧めます.なぜなら,圧倒的に独学に比べて効率がいいからです.毎週,広い学習範囲を順を追って学習し,小テストなどを重ねて知識を定着させていきます.定期的に行われる模試では自分の全国順位を知ることができます.学科試験は相対評価試験なので,自分の立ち位置を知れることはとても重要なことです.資格学校が提供するテキストを網羅し,過去問10年分をすべて解けるようにすれば,合格できます.
学科試験の学習方法については,過去問10年分を全て解けるようになるまで過去問集をやり込めばいいと思います.ただ,「過去問10年分を全て解けるようになるまで」とは,4肢択1で正解できるようにではなく,1肢ずつ問題を見て根拠をもって正解できるようになることをいいます.つまり,125(問)×4(肢)×10(年分)=5000肢の正誤判断をできるようになれば確実に合格できます.何度か解いていつも正解できる問題については解かず,何度も間違えてしまう問題や,迷ってしまう問題だけを繰り返し解けばいいと思います.なので,実質半分(2500肢)くらいを何回もやり込むことになると思います.