キャンパスライフ

在校生メッセージ

一級建築士学科試験勉強方法 Kitagawa Yuko

今回紹介する勉強方法は、私が実践してきたものであるため、人によって合うあわないがあると思います。いろんな人の勉強方法を調べ、また自ら勉強していくうちに自分にとってベストな勉強方法を見つけてみてください。

私が、1級建築士の勉強を行うにあたって意識していたことは2点です。
1つ目が、自分の立ち位置を把握することです。1級建築士試験は、相対評価で合否が決まり、学科試験では上位約20%の人が合格します。そのため、資格学校で行われる模試や試験から、自分が全国的に見てどのくらいのレベルにいるのか把握し、対策することが重要になります。私は、「上位10%に入る!」と目標を決めて、勉強をしていました。
2つ目が、苦手分野を作らないことです。1級建築士試験には、「足切り」が存在します。そのため、何か1科目だけでも半分に達しなかった場合、その時点で不合格になってしまいます。合格をするためには、5教科すべてで足切りを回避し、総得点で上位20%に入る必要があるため、苦手科目を作らないことを意識していました。

次に、学習方法を説明します。
【全科目に共通すること】
・計画立てて勉強すること。
学業、サークル活動、部活動などと並行して建築士の勉強を行う場合、建築士の勉強をできる時間は限られています。そのため、スケジュール管理がとても重要になります。私は、建築士関連のスケジュール(模試など)を大まかに把握し、それを基に1週間程度の短期的な計画(毎日のスケジュール)を立てていました。どうしてもその日のタスクが終わらない場合には、1週間のうちで仕上げられるようにその都度計画を修正していました。
勉強するときにおすすめのアプリは「Studyplus」です。これは、毎日の勉強時間や勉強内容を記録するアプリで、友達とその記録内容を共有できるアプリです。その日どれだけ勉強したのかが可視化でき、また友人の勉強の記録を見ることで刺激を受け、モチベーションを高く維持できます。

・テスト、問題集は繰り返し解くこと。
一度間違った問題は、再度間違える可能性が高いため、繰返し解くことをお勧めします。私は、試験日までに10年分の過去問を3周はしました。
私の問題集の活用方法を説明します。私は、問題集に解いた日をメモし、間違った問題に星マーク(☆)を付けていました。そして1度間違った問題(星マークの付いた問題)は期間を開けずに再度解きなおしました。間違えるたびに星のマークを付けることで、自分の苦手な問題・分野を把握することが出来ます。よく間違える問題は「WordHolic」という単語帳のようなアプリに登録し、通学時間中などに繰り返し見ていました。

・分からないことをそのままにしないこと。
特に施工や設備など、初めて聞く用語が多く、イメージしにくい分野です。私は、インターネットで写真や説明を調べてたり、先生・友達に質問したりすることで理解を深めました。どんなに小さいことや初歩的なことでも、とにかく調べたり、恥を捨てて質問することが大切だと思います。また、分からないことをすぐに質問することで、より効率的に勉強することが出来ます。

【法規】
・一日5問解く。
法規は解けるようになるまでに時間がかかりますが、点数配分が125点中30点と大きいため、解けるようになると大きな得点源にすることが出来ます。そのため、法規は5教科の中でも特に力を入れて対策する必要があると思います。
私は、法令集をひく習慣が無くなるとすぐに解けなくなってしまうと思い、一日5問解いていました。初めのうちは同じ単元から5問解き、試験間近には(問題集のすべての範囲から)ランダムに5問解いていました。

【構造】
・計算問題は完璧に解けるようにする。
構造は、法規と同様に125点中30点とウェイトの大きい教科です。新出問題は少なく、過去問と同じパターンの問題がよく出題されるので、とにかく問題を解くことが重要だと思います。
構造では、構造力学の問題は完璧に解けるようにしていました。公式をきちんと覚え、問題をしっかり読み、図を面倒くさがらずに描くことで正答率が上がると思います。構造力学以外の文章問題でも、過去問から言い換えた表現をした応用問題も出題されますが、イメージ図を描いたり、わかりやすい言葉に直して考えることで問題が解きやすくなります。

【計画】
・毎日作品集を見る。
計画では、建築作品についても問われます。建築作品を極めてしまうとキリがないので、過去に出題されたものを徹底的に覚えて、それだけは完璧に答えられるように努めていました。とはいっても暗記しなければならない量が多いので、スマホにデータを取り込んで、毎日空き時間に読むことをお勧めします。
計画は、5教科の中でも新出問題が多い教科であるため、過去問とその類似問題は確実に解けるように対策をしておくべきだと思います。

【環境・設備】
・原理を理解する。
環境設備は、暗記するところも多くありますが、「換気」「伝熱・結露」「音響」などの範囲では、原理を理解することで解けるところも多くあります。テキストを熟読したり、わかりにくい部分はネットやYouTubeで調べることをお勧めします。私は、環境設備では冷凍機の冷凍サイクルのところが苦手だったのですが、YouTubeや冷凍機を取り扱う会社のサイトのアニメーションを見て、その仕組みを理解しました。

【施工】
・イメージをつかむ。
施工は、初めて聞く用語が多く、イメージすることが難しい科目です。そのため、インターネットで写真や図を検索してみたり、YouTubeで動画をみて理解を深めることをお勧めします。特に施工は細かい数値を覚える必要があるため、先ほど紹介させていただいた「WordHolic」というアプリを使って暗記していました。

以上が私の勉強方法になります。最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
資格学校の試験結果に一喜一憂せず、自分のペースで継続的に勉強して、合格をつかみ取りましょう!
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北川裕子