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「建築設計論」(1年)でOBによる講演と意匠・構造両面のエスキースを実施

1年生の第4クオーターの授業「建築設計論」は建築家の方に非常勤講師に来て頂き,レクチャーと演習で構成されています。初代の講師は内田貴久先生,二代目が百枝優先制,そして現在の三代目がインターメディアの佐々木翔先生です。

http://www.intermedia-co.jp/im/intermedia.html

佐々木先生との打ち合わせのなかで,本コースの卒業生で現在はNEY & PARTNERS JAPANで構造エンジニアをやっている木村洋介さんと仕事をしたことがあるという話になり,木村さんを講師として呼びたい→来てくれるという運びになりました。(東京からはるばると感謝です。)

http://www.ney.co.jp/project-japan.html

2020年1月25日,最終発表前のエスキースのタイミングでレクチャーとエスキースをしてもらいました。レクチャーでは高校で建築に目覚めた風の丘葬斎場(私もよく行く建築物の一つ。空間の静謐さやランドスケープとの一体感など震える建築)からはじまり,伊東豊雄さんの転換点といえるせんだいメディアテークを事例に構造設計の仕事,建築家を支える構造設計者としての仕事,そして現在のオフィスに移って建築の仕事をした経験からの橋梁など土木へのアプローチ等どれも刺激的な話でした。アントワープの橋の話(チラシの右上)では,地震力で決まってしまう日本と違い,群衆のレイアウトまでシミュレーションしながら細やかに構造設計する必要がある等,地域ごとの事情も興味深かったです。

後半のエスキースは木村さん,佐々木さん,インターメディアの若手スタッフと安武の4チームに分かれて,第1周目のエスキースを行い,2周目は自分で見てもらいたい人のところに行くスタイルで実施。構造エンジニアと建築家,若手建築家と建築計画の研究者という様々なエスキースが一つの空間で行われました。評価には色々あり,設計に正解はないことを気づいてくれればと思います。

構造工学コースは建築・機械・土木の融合するコースです。将来どれかを選択して先鋭化する学生もいるだろうし,幅広く知っていることを武器にしながら専門性を持つ学生も出るでしょう。新たに融合分野を切り開く学生も出るかもしれません。来年はさらにブラッシュアップした授業を展開したいと思います。200125_Lecture縮小版

さいごにこの機会をアレンジしてくれた佐々木さん,レクチャーの準備から講演までしてくださった木村さん,ありがとうございました。83556269_519678532000223_1339957842764890112_n

プロフィール

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教授 安武敦子

2010年より長崎大学へ着任。建築計画や設計製図を担当。

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