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建築事務所訪問・徳岡設計

4月20日に関西にある徳岡設計を訪問しました。自然光にあふれるオフィスです。所員の方の雰囲気は楽しみつつ緊張感を持ってという感じで、創造的なものが生まれる場所だなという印象でした。意匠設計だけではなく、設備設計や構造設計も同じ空間にあり、相互に意思疎通しながら応答した設計になっています。ギャラリーに作品が展示してあり、公共施設をはじめ意欲的な作品がたくさんでした。

http://www.tokuoka-ao.co.jp/works/culture.html

美術的作品の建物ではなく社会的な建築になっているのが徳岡設計の特長だと思います。意匠-構造-設備を一体として設計できるように、オフィス空間もそうですが、BIM(ビルディングインフォメーションモデル)を導入していて、3次元的に設計を進め、自由に断面も検討できるし、座標データから光の入り方なども時間ごとにチェックできます。設計変更すれば設備配管のどこで齟齬が起きるかもすぐにチェックでき、設計初期は入力等大変そうですが、その後のプロセスに利点が多いと思います。若い所員さんは駆使していました。またこの方法だとクライアントへのプレゼンで利用することで、設計プロセスにクライアントも参加しやすく、より満足度の高い設計、イメージに近い設計ができます。

徳岡社長の興味の幅は広く、ミャンマーや中国でも活動されています。面白いからやるというスタンスで、儲か

事務所内の様子

事務所内の様子

るからといった動機は感じられません。人生=建築、ライフワークとして楽しんでらっしゃる雰囲気が伝わってきました。

構造設計の室長が新人教育にも使用しているという小冊子を頂きました。それは設計者として、社会人としてまず肝に据えるべき事項が80pにわたって書かれたもので、業界の人が皆こうあれば日本の建物は安心だと思える心構えの数々でした。

仕事の様子までプレゼンしていただき、貴重なお時間ありがとうございました。

BIMを解説してもらっています。左手が徳岡社長。

BIMを解説してもらっています。左手が徳岡社長。

プロフィール

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教授 安武敦子

2010年より長崎大学へ着任。建築計画や設計製図を担当。

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