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新年の挨拶 深堀編

宿場や城下町などの観光資源がある町の再生がTMO等でやられてきましたが,再生が経済と結びつく人(商売する人:店主等),昼間に動ける居住者がいることも機動力として重要でした。

目の前に餌のない人ばかりのところはどうすればいいのか?と思い,これまでは戸建て住宅地や農村など取り立ててスゴイ!というものがないところを考えて来ました。

自分たちで住んでいる環境や土地の価値を見出して,育てていくような視点が大切だと思います。

そして現場には実際にそんな人はたくさんいます。

退職して近隣の生け垣を剪定して回っている方,子供達に里山の観察会を開いてる方,公園で竹馬を教えている方,観光に来た人にシソジュースを振る舞うおばあちゃん等々。

現在,長崎市南部にある深堀という地区の街並み形成に関わっています。武家屋敷の石垣や唐人町の跡,十人義士伝などたくさんの物語のある町。

去年は歴史に詳しい方や,十人義士の末裔の方,住みよい町にしたいという会長さん,保存に悩む方等にお会いしました。

今年もたくさん思いを抱える新しい方に出会い,それを繋いだり,形作れるといいなと思っています。

プロフィール

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教授 安武敦子

2010年より長崎大学へ着任。建築計画や設計製図を担当。

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