こんにちは。勝田研究室 修士1年の宮崎です。
定期考査、卒業論文、修士論文と…学生の皆さん本当にお疲れ様でした。
先週は卒業式がありました。卒業・修了生のみなさんおめでとうございます。
新しく新生活を迎えられる方が多いと思いますが、S-cafe一同、皆様のご活躍をお祈りしております。
さて、新学部4年生の方々は研究室への配属が明日に迫り、悩んでいる人も多いかと思います。
今回は私が所属している勝田研究室の研究内容や様子について紹介させていただきます。
勝田研究室では、主に金属疲労とヒューマンエラーに関する研究を行っています。
参考までに、以下が今年度の卒業論文のテーマです。
1.硬質組織と軟質組織が混在する三次元領域を伝播する疲労亀裂の経路選択について
2.微小に屈曲しながら伝播する疲労亀裂先端の再圧縮塑性域の算出精度向上について
3.ヒューマンエラーによる労働災害発生時における前頭全皮質の活動の影響について
4.高張力鋼の脆性破壊に及ぼすプレクラックの存在と三次元結晶組織の影響について
船舶、航空機、自動車、鉄道車両、橋梁など…世の中には金属が使用された構造物が幅広く存在します。
それらを長期間使用すれば当然破壊するリスク・可能性があります。
「疲労破壊」はその主な原因の一つです。
そのメカニズムについて簡単に表すと、小さな荷重であってもそれが繰返されることにより金属部材が破壊に至るということです。
非常に微小な領域での現象であること、かつ長期間にわたっての破壊であることから比較的発見が難しく、寿命予測することが難しいという特徴があります。
そのため、疲労破壊が起点となった事故は多く存在します。
そこで勝田研究室では、精度の高い疲労寿命の予測、疲労強度を高めた鋼材の開発を目標として日々研究しています。
以上については、構造物に焦点を当てた内容ですが、それを使用する人間の行動が原因となり事故が起こってしまうケースがあります。
この人的要素がヒューマンエラーです。
例えば、熟練したパイロットであっても、信じられないミスをしてしまうことがあります。
そして、大規模構造物の場合はこれが重大な事故に繋がりかねません。
そこで、現在はヒューマンエラー防止という考え方を、将来構造物の設計に取り入れるための基礎研究としてテーマに取り組んでいます。
今年度では、タッチパネルを使った簡易的な問題を解く際の、脳の定常状態、緊張状態間での脳血流量の変化の計測、さらにその際の視点移動の計測などを行いました。
私たちの研究テーマは学部生の皆さんにとってはイメージしにくいものかもしれませが、構造物の破壊挙動を明らかにし事故を防ぐという観点で見ると、他研究室との共通点も見えて面白いのではないかと思います。
研究以外では、月一回の飲み会や、ソフトボール大会に参加するなど楽しことばかりです。
学生同士もみんな仲良く楽しくおしゃべりしています。
皆さん是非気軽に私たちの研究室にお越しください!
担当:勝田研究室 修士1年 宮崎大地
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