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第一回OBインタビュー(松尾陽平さん編 Part1)

 

 

 今回のゲストは…

    松尾陽平さん

    2009年卒業 2011年修了

    出身高校:長崎県立工業高等学校

    出身研究室:木村研究室 (ブレース架構に関する研究)

                                                          就職先:日本鉄塔工業株式会社

 

 

 

日本鉄塔工業とは?

主に送電鉄塔(発電所から家庭へ電気を送るための送電線用の鉄塔)や,携帯電話等の通信用鉄塔,高速道路や海峡にかける橋梁のメーカーです.鉄塔分野では,中空鋼管鉄塔のパイオニアとして日本の鉄塔業界を支え,国内の海峡越えの送電鉄塔を多く手掛けています.橋梁分野でもレインボーブリッジの製作に携わるなど対象とする構造物は大きいものが多いです.近年の事業として,兵庫県神戸市にある鉄人28号などのモニュメントや東京スカイツリーの製作にも携わっており,東京スカイツリーの全長の約1/10は日本鉄塔工業が製作しています.他にも渋谷ヒカリエ内の鉄骨製作施工は若手社員が主として担当しており,若手でも様々な仕事を任せられ,多くの事にチャレンジできる環境が魅力の企業です.

 

さっそく具体的な仕事内容について、松尾さんに聞いてみました。

 

学生:研究開発グループに所属して仕事をしているとお聞きしたのですが、研究開発グループでは、主に解析を行っているのですか?それとも実験を行っているのですか?

松尾:どちらも行うという感じだね。解析だけ行っても、その結果の妥当性は分からない。いくつかのケースについて実験を行い、その実験と解析の結果がほぼ一致することが確認できれば、様々なケースの解析を行い、多くのコストをかけて実験を行う必要はなくなるよね。私が関わったことがある仕事は部材又は鉄塔の一部レベルだけど、以前は鉄塔を製作して倒壊させるまでを試験していたようだよ。その試験場も自社で所持していたらしい。現在、台風時や地震時の鉄塔の挙動については、自社で開発したプログラムを用いて解析を行っているね。

 

学生:実験や解析の他にどのような仕事を行っているのですか?

松尾:そうだね。現地調査という仕事もあるよ。例えば、社会開発コースの学生が学校の敷地内で測量を行っているのを見たことがあると思うんだけど、それを実際に鉄塔が立っている現場で行っている。雨が降ったりすることで地盤が緩くなり、基礎が動くなどといった問題が生じるから、それらの問題に対して、測量結果から対策方法の提案をするのもうちのグループの仕事だね。主に九州や四国に出張したりすることが多いけど、全国各地にも行くよ。

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学生:最近行っている仕事内容についても教えて頂けませんか?

松尾:最近では研究開発グループでも設計の仕事に関わる事があって、今は風の影響を考慮した新しい設計方法について仕事をしているよ。具体的には、風というものは動的なものなんだけど、それを静的な力に置き換えて、地域の特徴にあった様々な条件を加味して設計する方法とかね。

 

学生:実際に現在役立っている構造工学科で学んだ事はありますか?

松尾:やっぱり構造力学はとても役に立っているね。また、構造振動学も役に立っているよ。今でも、昔配布された資料(教科書)を使いながら仕事を行うこともあるから。あと、勝田先生に教えて頂いた溶接構造強度学も役に立っているね。基本的には鉄塔はボルト接合なんだけど、通信鉄塔とかでは、溶接接合で行っているものがあるんだよね。だから溶接構造強度学で学んだ様々な知識が今では役に立っているね。だから構造工学科で学んだ事が今の仕事ではとても活かされているね。あえて言えば、仕事の中でコンクリートは使わないね。だからと言って、いろいろな知識があることはとても良い事だから、コンクリートについても学べて良かったかな。それと今の学生は、どうせ構造計算という仕事はPCに値を入れれば答えが出るから手計算で出来なくてもいいという人がいるけど、実際は構造が複雑でPCでは出来ない場合もあるから、手計算でも出来るようにきちんと理解していた方がいいよ。

 

学生:仕事の面白いところはどこですか?

松尾:そうだね、やっぱり大学の研究では解析しかしてこなかったから、実際に実験をやる事で、自分の目で様々な現象を見て、体験できるところが面白いかな。例えば、座屈という現象は、教科書ではある程度の荷重を与えるとペコッとなると書いてあるけど実験では座屈するまでの変化を実際に見ることができ、座屈するときも急に変位が増加してグシャッとなるしね。あとは、元々スポーツをしたり、体を動かす事が好きだったから現地調査に行って山を登ったり、時には数十メートルもある鉄塔に登ったりする事も面白いかな。それに現地調査に行くと、その土地のおいしいものが食べられるのもいいかな。特に名古屋はたくさんおいしいものがあるから行ってみたらいいよ。

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学生:仕事のやりがいはどのようなところに感じますか?

松尾:対象となる人、規模が大きいところかな。例えばお花屋さんの店員だとお客さん一人一人に接客をする。でも送電鉄塔は、多くの人に対して電力を供給し、多くの人の役に立つことが出来る。それがやりがいかな。そんなに表立つことはないけど、みんなが電気を使うことが出来ているのは、自分のおかげだよと感じれるのもいいかな(笑)。

 

学生:今の職種以外で面白そうな職種とかはありますか?

松尾:アパレル店員

学生:(笑)(笑)今の会社では何かありますか?

松尾:メンテナンスかな。いろんなインフラが40~50年前に建設されて、鉄塔に限らず長寿命化が必須になっていると思うので、そういう面でもやってみたいと思う。また、メンテナンスについては、まだまだ未知の世界だから、すごい興味というか面白味があると思うね。

 

今回は,会社で松尾さんがどのような仕事をされているのかという事を対談形式で記事にさせて頂きました.次回の「「第一回OBインタビュー(松尾陽平さん編  Part2)」では,松尾さんがどのように就職活動を行い,その経験からどのように感じたかなど就職活動に関する記事を掲載予定です.是非Part2もご覧になってください.

プロフィール

安部晃
安部晃 修士1年

長崎大学大学院 工学研究科 吉武研究室 修士2年
研究内容:フラフープを用いた制振装置に関する研究を行っています.
趣味:ツーリング,スポーツ観戦

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