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新コース長の挨拶

 

 

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2019年度 コース長
原田 哲夫     

 新入生の皆様、ご入学おめでとうございます。
コース制が始まって以来、最大の49名の新入生を迎えられたことを構造工学コースの教職員一同、たいへんよろこばしく思います。
 さて、現在、世の中のいろいろなことが目まぐるしく変化している時代であり、今年は元号が平成から令和に替わる年でもあります。私が長崎大学に赴任した昭和55年(1980年)には、現在のようなパーソナルコンピュータ(パソコン)や携帯電話はなく、コンピュータといえば、当時、情報処理センターのいわゆる大型計算機でした。しかしながら、現在では、パソコンを所有していない人の方が珍しく、新入生の皆様は、パソコン必携となっていますし、大学での業務は、パソコンなしでは仕事ができない状態になっています。
 上記のような時代の流れに対応すべく、構造工学コースのカリキュラムでは、コンピュータの使用を前提としたカリキュラムが組まれています。ご承知のように、橋梁、自動車、船舶、航空機といった「構造物」をつくる構造工学の分野では、コンピュータを駆使した設計が行われています。しかしながら、先端技術を駆使した「構造物」の設計にコンピュータが不可欠とはいえ、どんな構造物を作るにも、そこには共通した「力学」が基礎にあります。構造工学の先端技術は、基礎となる「力学」に支えられているといっても過言ではありません。
実は、学部4年間で学ぶ「力学」は、時代がかわっても内容が大きく変化することなく、現在に至っています。世の中には、時代の変化とともに大きく変化するものと、ほぼ不変的なものとがあります。構造工学の基礎となる「力学」を学ぶ上で欠かせないのが、「数学」と「物理学」です。これらの学問もほぼ不変的といってよいでしょう。特に「数学」は、構造工学を学ぶ上で、重要かつ有力な「道具」となります。もちろん、道具といえどもかなり高度な内容まで理解する必要がありますし、計算のテクニックだけではなく、ものの考え方、論理を学ぶことが重要です。
 上記のようにいわゆる不変的な学問は、新たなアイディアや着想を得るためのベースとなっていることは、私の研究生活40年の経験からも言えることです。新入生の皆様には(在学生の皆様にも)、世の中の目まぐるしい変化に対応するために、まずは、基礎となる「数学」や「力学」をしっかりと身につけていただくことを強く希望いたします。
 もう一つ重要なことを申し上げておきます。高校までの勉強では、大半の人が受験を目的として、問題は与えられ、最終的には先生からその模範解答を教わることが、いわば当たり前のようになっていたと思います。しかしながら、社会に出て求められる能力は、「自らが、何が問題なのかを見つけ、それを解決していく能力」です。その場合、解が一つとは限りません。状況に応じて、最適と思われる解を見つけ出す能力が求められているのです。この能力を習得するには時間と経験が必要です。幸い、大学生活においては、受験勉強と異なり、じっくりと腰を据えて取り組む時間は十分にあると思います。これは勉学だけに限った話ではありません。興味のあるもの、やりたいことに一生懸命取り組んでください。
 私が編集長を務める長崎大学広報誌「Choho」第67号(2019年4月発行;長崎大学ホームページに掲載)の特集は「挑戦」です。さまざまな分野で「挑戦」した、皆様の先輩方の体験を知ることができますので、ご一読ください。そして、皆様も構造工学コース在学中に、是非、いろいろなことに挑戦していただき、自らを高めていただくことを切に願っております。

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