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第二回構造工学コース先輩インタビュー

 

今回のゲストは杉原泰亮さんです。

杉原さんは平成16年に卒業、平成18年修了された先輩で、現在長菱エンジニアリング株式会社で解析のお仕事をなされています。
お忙しい中、インタビューさせてもらいました!先輩の貴重なお話をまとめましたので、これからの進路の参考にしてみてくださいね!

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学生:(杉原さんのご出身はどこですか?)

先輩:出身は,佐世保の佐世保西高校です!

ちなみに出身研究室は出水さん[構造工学コースの出水技官]と同じで松田研です。

学生:(当時、研究室ではどんな研究をしていたんですか?)

先輩:松田先生のところは基本的に,土木・橋梁とかをメインにやっていました.詳しい話をすると,当時は研究室が三つに分かれていたんですよ.実験をやるところと計測をやるところと解析をやるところ.

実験は,コンクリートとかを作って,それを引っ張り試験,圧縮試験,三点曲げとか,あとはつりとかをやっていましたね.

学生:(杉原さんの修士論文のテーマは何をされたんですか?)

先輩:僕は,レーザーを使って非接触で変位計測をしていました.多分,今もやってると思います.あとはデジタル画像相関法っていう物体にまだら模様をつけて,そのまだら模様がパターンがどこに移動したかというので変位を計測するというような方法も用いて研究していました.あんまり詳しい話をすると.....(笑)

あとは平和記念像をレーザーで計測して,そのレーザーで計測した点のデータを使って平和記念像のモデルを作って,平和記念像の手に荷重をかけると,どういう変化をもたらすか?とかね!こんなこともやってたね.

学生:(そんなこともしてたんですね)

先輩:あとは医学部のあたりに片足鳥居っていうものがあると思います.あれは写真で計測しているのですが,いろんな角度から写真でとって,相関関係を出して,モデルの三次元形状を作るっていうのもやっていたね.片足鳥居っていうのは,今では図面とかがもうなくて,片足鳥居ってことは半分なくなってるから,そういう形状寸法がわからないものでも写真で計測して,寸法をわりだせる.また,地震が起きたら,壊れるか壊れないかとか,そういう事に役立てるという技術ですね.

学生:(例えば構造工学コースの授業でなんか仕事に役に立っているものとかありますか?)

先輩:もちろん!もうー、色々役に立ってます.

例えば,力学系の科目全部ですかね.構造力学,材料力学,あと熱力学とか,そういうのはもちろん役に立ってます.

 

学生:(杉原さんの仕事内容を具体的に聞かせてください)

先輩:具体的な仕事内容としては,例えば,大きく言うと船をパソコンの中で丸ごとモデルで作るんですよ.その船のモデルを作って,こういう波を与えたらどこが壊れますとか,どこに高い応力が出ますとか,どこが危ないですとかいうのを調べています.

本当は実験によってどこが危ないかというのを求めるのが正しいんですけど,大きな船を浮かべてどこが危ないかということを調べるために,実際にひずみゲージをペタペタと張って調べていたら,お金もかかるし,時間もかかるし難しいんですよ.なので最近では,実験と同じくらい解析で計算して評価するってことも増えてきてますね.

学生:それはFEM(有限要素法)ってことですか?

先輩:そうですね.私たちはFEMを使ってます.学部時代の計算力学では有限要素法を学んだので,あれが基礎となってますね.

学生:(実際に実験とかは行わないのですか?)

先輩:実験はまた別の部署でやってるんですよ.

本当は両方やったがいいんだけどね.要は計算(解析)っていったら関数なので,パラメーターを適当に振ったら適当な値を出してくれる.だけどその値が正しいかどうかは,理論解だったり,実験で出てきた値を信用するしかない,そういった意味で両方やってた方がいいよね.

だから確認計算とかで構造力学とか材料力学とかを使って,ある程度ざっくりとした計算で,今自分が計算した値が大幅に異なっていないかを確認する.そういた意味で今でも構造力学や材料力学は使っているし,すごく重要だね.

 

学生:(印象に残っている仕事はありますか?)

先輩:印象に残ってるって言ったら,入社1年目2年目の話なんですけど…

線膨張係数っていう係数の値を一桁間違って計算してしまったことです.その一桁が設計ではとても大きな差で,変な応力が発生したりして,その時すごく問題になりました.その時はたった一桁がすごく怖いなと思いました.そういうこともあって手計算で計算できるものは,確認の意味で材料力学とか構造力学とかを使って計算するってことが重要な事だなって今でも感じています.

 

学生:(解析される対象の構造物は船が主体なのですか?)

先輩:もちろん何でもやります.

飛行機なども全体をやるってことはめったにないですけど,部分的であったり,エンジンのところだけであったり,そういう部分部分でやったりすることが多いですね.

 

学生:(杉原さんは解析の仕事がしたくて今の会社に入ったのですか?)

先輩:研究室自体がFEMを扱っていて,先に言ったように実験と計測と解析があって,自分は計測をやっていました.しかし,解析をやる人が羨ましくて,少し憧れもあり,実際にそういう仕事があるという事がわかったので今の会社に決めました.

あと,今の会社を志望した動機といえば,もちろん今学校で学んでる知識をそのままいかせること!

そして,出身が佐世保だったので県内であったこと!

などもありましたが,一番の理由は大学院まで行ったのでそこで得た知識を就職先でも使いたかったからということです.

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学生:(就活を控えてる学生に一言お願いします。)

先輩:就職して思う事は,

①何をしたいか?これがメインになってくるかと思います.

②情報が重要だと思うので,積極的に取りに行くこと!

インターンなんかは是非活用してほしい.

働いたときに自分のイメージと仕事が異なって辞める人もいるので,インターンで一度仕事を経験してみて,自分が考える仕事とどのような違いがあるか,また考えていたようなものなのかと理解を深めるのもいいと思う.

 

学生:(大学時代、頑張っていたことや思い出は何ですか?)

先輩:頑張ったことは,研究室に入ってからの印象が強いですね.自分らで率先して実験だったり,コンクリートを打ったり,実験の部品を作ったりするのが楽しかったです.

経験して良かったなと思う事は学会ですね.学部生とかはあまり体験することがないと思うのですが,プレゼンテーションというものは社会に出てすごく重要だと思います.英語もそうですが,それ以上にプレゼンテーション能力は問われてくるかなと思いますね.僕も学会で何回か発表したのですが,まず発表するためには自分の研究内容を完全に理解しないといけませんよね.だから今まで,あいまいにしていた知識をきちんと理解するようになるし,如何に相手側に内容を理解してもらえるかというのには,テクニック必要なのです.僕とかはプレゼンテーションは得意な方ではなかったので,本当にうまい先輩の発表を聞いていると,聞きやすかったですね.そして,その人がこういうことが言いたいのだとすぐわかりましたね.こういった事は,会社に入ってプレゼンテーションを行うときに直接役に立つわけではないですが,やりたいことを上司に話す時だとか,後輩とかに説明する時に,自分が思ってることを表現するという意味では,本当に重要な事なので,プレゼンテーション能力は鍛えるべき能力だと思います.

だけど,そういうのを学部生時代にやれるかと言われれば,そういう機会は少ないですので,学部で卒業される方は,卒業論文の機会を重要にしてもらいたいなと思います.

そして大学院に行く方は,学会に行くこともあると思うので,自分の発表する能力を養っていくといいと思います.それと学会に行くと色んな人が色んな研究をやっていて,自分たちが初めて聞くような話ばっかりです.だから,そういう話を吸収していくっていうのも大事に

なってくると思います.こういった経験から自分の進みたい道っていうのが見えてくるとまでは言えないですが,きっかけになると思うので,そういう機会は大事にしてください.

 

 

学生:(最後に在学生そして構造工学コースを志望する人へ一言お願いします)

先輩:在校生へは、学部の勉強はテストのためにやっているような気がするかもしれませんが構造力学・材料力学など社会に出ても頻繁に使うので、力学的な考えのベースをしっかりさせる上で今の勉強を一生懸命行いましょう!

先輩:これから構造工学コースを志望する人へ、構造工学コースはモノづくりのベースとなることを学べます。モノづくりに興味がある方は社会に出ても、即戦力になれる学科だと思うので構造工学コースでそれらを学んで自分の将来に活かしてください。

 

杉原さんありがとうございました。

今回のお話は後輩たちが将来を考えるうえですごく参考になる内容だったと思います。

本当にありがとうございました。

プロフィール

桐山尚大
桐山尚大 修士2年

長崎大学大学院 工学研究科 玉井研究室 修士2年
研究内容:新型ボルトの研究・開発を行っています。

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